「英文法」補助資料

名桜大学図書館の参考文献、リポジトリで閲覧可能な論文、ウェブサイト情報を、こちらのページにまとめています[PDF] は、リンク先のリポジトリで読むことができる論文です。

授業連絡は、Universal Passportで配信します。

テキスト

渡辺雅仁(翻訳)2021.『マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)第4版』Cambridge: Cambridge University Press.
本テキストは「言語学概論Ⅰ, Ⅱ」「英語学概論」を履修するときの参考文献となります(林ゼミ所属を考えている場合は、卒業論文まで)。各授業で言及します。「貸出中」であることが多いため、予約を入れるか、LLCで参照して下さい(方法は下記)。

言語学習センター (LLC) では、英語版 (Intermediate) も参照することができます。貸出不可のため、いつでも利用できます。
Murphy, Raymond with William R. Smalzer and Joseph Chapple. 2018. Grammar in Use Intermediate (Fourth Edition). Cambridge: Cambridge University Press.

文法用語・説明がわからないときは、以下の参考文献も活用して学習を進めましょう。

参考文献@名桜大学図書館

安藤貞雄. 2005.『現代英文法講義』東京:開拓社.(上級者向け。巻末の索引で、英語の文法用語について調べることも可能)
江川泰一郎. 1991.『英文法解説(改訂3版)』東京:金子書房.
寺沢芳雄(編)2002.『英語学要語辞典』東京:研究社.(貸出不可。文法用語がわからない場合は、こちらで調べます)
宮田幸一. 1970.『教壇の英文法: 疑問と解説(改訂版)』東京: 研究社出版.
安井稔. 1982.『英文法総覧』東京:開拓社.(大改訂新版が2022年に出ています)

Huddleston, Rodney and Geoffrey K. Pullum. 2002. The Cambridge Grammar of the English Language. Cambridge: Cambridge University Press.
Quirk, Randolph, Sydney Greenbaum, Geoffrey Leech and Jan Svartvik. 1985. A Comprehensive Grammar of the English Language. London: Longman.

Declerck, Renaat. 1991. A Comprehensive Descriptive Grammar of English. Tokyo: Kaitakusha. [PDF]
著者により公開されている。日本語版の書籍もある(2024年3月現在、中古を除き入手困難)。


英語語法文法研究に関心があるときは、こちらを参照。

住吉誠. 2016.『談話のことば2: 規範からの解放』東京: 研究社.
八木克正. 2007.『世界に通用しない英語: あなたの教室英語、大丈夫?』東京: 開拓社.
八木克正. 2021.『現代高等英文法: 学習文法から科学文法へ』東京: 開拓社.
八木克正・神崎高明・梅咲敦子・友繁義典(編)2020.『英語実証研究の最前線』東京: 開拓社.


より高度な英文解釈に挑戦する場合は、こちらに挑戦を。英文法の諸知識を動員して、体系的に読み進めていく練習に。

行方昭夫. 2017.『英語のセンスを磨く: 英文快読への誘い』東京: 岩波書店.
行方昭夫. 2018.『実践英語のセンスを磨く: 難解な作品を読破する』東京: 岩波書店.


困ったときは

基本に立ち返りましょう。これまでの学習で用いたテキスト、参考書等の学習を振り返るのが近道です。以下のウェブサイトも有効です。

進研ゼミ中学講座:中学生からの質問(英語)
クラスで寄せられた質問の何件かついて、こちらに回答があります

学研『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』授業動画
こちらの一冊を、手元に置いておくとよい。入門的な英文と説明、文法用語に関する解説のバランスが秀逸。イオン名護店等で入手可能。

第1回:オリエンテーション

寺澤盾. 2016. 「変容する現代英語:英語史と英語教育の接点」『関東英文学研究』8: 11-18. [PDF]


第2回:文型


第3回:品詞

・品詞(名詞・形容詞・副詞)については、こちらのpp. 59-60をどうぞ。 [PDF]
・品詞は「形・意味・文における働き」によって決まります。詳しくはこの論文のpp. 112-113を参照。 [PDF]

4回:現在・過去時制、進行形

宗宮喜代子. 2007.「英語と日本語の『時制・相』について」『東京外国語大学論集』73: 1-19. [PDF]
宗宮喜代子. 2012.『文化の観点から見た文法の日英対照:時制・相・構文・格助詞を中心に』東京:ひつじ書房.
本講義で提示する動詞体系の背景については宗宮 (2012) に詳しいです。時制・相についてはこちらを。


#4655. 動詞の「相」って何ですか?hellog英語史ブログ
hellog~英語史ブログ」については「英語学概論」のページ(第3回「英語史」)を参照。


6回:未来を表す表現

・各Unitで取り上げられる表現のニュアンスの違いについて、混乱してきた場合は、安藤 (2005) の第7章等を手元に置いて参照しつつ進めるとよい。

7回:法助動詞

・安藤 (2005) の第17章等を参照。
Quirk et al. (1985) の4章を読むと、法助動詞の絶妙な役割分担を実感できるはずだ。詳しく知りたい方は、ぜひ挑戦されたい。


8回:仮定法現在・過去、過去完了

・「法助動詞」の回に学んだcouldの用法と関連付けて理解を深めることができるとなおよい。


9回:受動態

「文型」の回に学んだ知識との関連付けを。特に、二重目的語構文について忘れている場合は要復習。ここでは、受動態の機能を意識して整理しておきたい(Unit 40)。各文型からの受動態については、安藤 (2005) の第18章を参照のこと。


・「押ささる」など、北海道の、いわゆる「ラサル構文」との関係が気になってしまったときは、以下の論文を参照。先行研究は多そうです(そして、NHK函館でも話題になっていた)。

井上拓也. 2015.「北海道方言における『逆使役構文』に関する認知的考察」『日本認知言語学会論文集』15: 183-195. [PDF]
関根雅晴. 2019.「北海道方言における"V-(r)asar-"構文の意味に関する記述的研究:認知文法からのアプローチ」『言語科学論集』25: 15-46. [PDF]


10回:話法

・話法というより、パンクチュエーション(punctuation; 書き方)の話になってしまった感がある。授業で言及したことと参考文献については、以下の記事も参照:

学生の英語エッセイで見つけたライティング8つの間違い (who knows)
英文ライティングを採点・添削していて気づいたこと安岡正晴先生@神戸大学による「大学教育研究センター全学共通科目・英語」ページより)

パンクチュエーションや、英語で論文(やアカデミックな文章)を書くときには、名桜大学図書館のこちらも参照:

﨑村耕二. 1996.『英語の議論によく使う表現』大阪: 創元社.
﨑村耕二. 2017.『最新  英語論文によく使う表現』大阪: 創元社.

結論として、英語アカデミックライティングでは、間接話法を使いましょう(Meghan先生のCreative Writingや『THE LEAF』では、また文体が異なり、poetry志向です)。


・規範性については、図書館蔵書では下記を参照:

住吉誠. 2016.『談話のことば2  規範からの解放』東京:研究社.

英作文におけるパンクチュエーションについては、LLCの蔵書で学ぶことができる。「前置詞交替 (preposition placement)」も、話し言葉、書き言葉といった観点から見直すと面白い(はず)。担当教員の博士学位論文も参照のこと。

半嶺まどか先生の授業等で「継承語」等の話題に触れる機会があれば、できれば、規範性の話と関連付けて議論を整理できるとよいと思う。標準語、規範文法の制定は、人類の歴史においても先人達が苦労し続けてきたテーマである。英語史の先行研究(『英語学大系』の英語史シリーズにも、記載がある)を読めば、近年話題となっているsingular theyなどが、比較的新しい話題ではない(過去にも類似した議論があった)ことがわかる。一度、議論を整理したいところ。


第11回:動名詞とto不定詞

・基本的には、品詞の話である。to不定詞の各用法については、「品詞」の回に学んだ特徴が、各用法にみられることを確認されたい。今回の内容について、詳しくは安藤 (2005) の第16章を参照のこと。


第14回:分詞構文

林智昭. 2020.「英語動詞派生前置詞の共時的・通時的記述研究―文法化への意味論的アプローチ― 」京都大学人間・環境学研究科, 博士学位論文.


第15回:前置詞

小西友七. 1976.『英語の前置詞』東京: 大修館書店.

アンドレア・タイラー, ビビアン・エバンズ. 2005.『英語前置詞の意味論』東京: 研究社.
前置詞の意味論的研究については、本書を読むとよい。


宗宮喜代子・石井康毅・鈴木梓・大谷直輝. 2007.『道を歩けば前置詞がわかる』東京: くろしお出版.
宗宮喜代子. 2007.「英語前置詞forの意味」『東京外国語大学論集』74: 19-38. [PDF]


成田義光. 1984.『講座・学校英文法の基礎 6: 前置詞・接続詞・関係詞』東京: 研究社.


平沢慎也. 2019.『前置詞byの意味を知っているとは何を知っていることなのか: 多義論から多使用論へ』東京: くろしお出版.
意味論というよりは、語法研究寄り。より正確には、予備校・受験英語が背景といえる。本文の内容に入る前に、筆者の学問的背景についての記述から読み始めると、理解が深まるはず。